青墓の遊女屋で難題を課された照手姫
どんな伝承か
岐阜県不破郡赤坂町(現大垣市)の青墓には、昔多くの遊女屋が栄えていた。照手姫は悪者に誘拐されてこの遊女屋へ売られたことがあるという。遊女屋の亭主は照手姫に客を取らせようとしたが、彼女がなかなか承知しないため、六所の竈に藁火を一度に焚き付けて一箇所も消してはならぬ、十八町も隔たった清水の井戸水を七桶汲んで来い、といった難題を持ちかけた。照手姫の汲んだ井戸は、田の中に遺跡となって残っている。小栗判官伝説と結びついた話で、「濃飛人」第二一一号に載る。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第7巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第7巻』は、愛知・静岡・岐阜・長野の四県の伝説を集めた伝説資料集の一巻である。笠寺観音や日本武尊から天狗・山姥・八百比丘尼・夜叉ヶ池、石や池や塚の由来、白米城・一夜山まで九十七の項目を立て、口承を中心とする伝承を収める。各項目は伝承地を明記した例話を冒頭に置き、『日本伝説名彙』などの対応する題名を添えたうえで、〔類話〕〔参考〕〔文献〕を続けて近世以前の記録の原文まで示す。