元結を供えて縁を断つ石地蔵
どんな伝承か
発電所の上手に石地蔵が一体すえられている。輪の形に結んだ元結をここへ供えて願をかけると、どのような縁であっても残らず断ち切れる。そう語り伝えられてきたことから、この地蔵は縁切地蔵の名で呼ばれるようになった。十数年ほど前までは、婚礼の行列がこの西前山の下手を通るのを土地の者は恐れ、石地蔵に姿を見られると夫婦の縁まで切れてしまうといって、地蔵に風呂敷などをかぶせてから行列を通したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第7巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第7巻』は、愛知・静岡・岐阜・長野の四県の伝説を集めた伝説資料集の一巻である。笠寺観音や日本武尊から天狗・山姥・八百比丘尼・夜叉ヶ池、石や池や塚の由来、白米城・一夜山まで九十七の項目を立て、口承を中心とする伝承を収める。各項目は伝承地を明記した例話を冒頭に置き、『日本伝説名彙』などの対応する題名を添えたうえで、〔類話〕〔参考〕〔文献〕を続けて近世以前の記録の原文まで示す。