満野十八姓のはじまりを語る三兄弟
どんな伝承か
文武天皇の代、大和国に満野太郎・次郎・三郎という兄弟がいた。三人とも狩りの腕がすぐれ、力は並ぶ者がなかったという。ある日、一頭の鹿を追ううちに丹波の深山へ迷い込み、道を失ってしまう。三郎はようやく棚野村へ出てそこに住み、太郎は弓削村、次郎は知井村にそれぞれ落ち着いた。三郎の子孫はのちに八つの家へ分かれ、知井に残る次郎の子孫と合わせて満野十八姓と称されるようになった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第8巻』は、黄地百合子・酒向伸行・田中久夫が滋賀・京都・兵庫の三府県を分担して執筆し、福田晃がまとめた伝説集である。丹波の湖を神々が切り開いた国造りの話、神同士の争い、英雄や長者の盛衰、蛇と人の話、魚・鳥・石・塚・祠堂の由来などを、各地の口承や記載資料から集める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、高木敏雄・柳田国男の対応する話名を付す。