大江山九合目の眷属の岩窟
どんな伝承か
大江山へ向かった記録者は、麓の虫本村という所に着いて道案内を頼み、庄八という家に笈などを預けて山へ登った。九合目には大石の下に西向きの窟があり、穴口の広さは三、四尺、高さは一間ほど、奥行きは九尺ほどで、そこから先は狭くて入りがたい。もっともこれは酒呑童子の住まいではなく、眷属が住んだ穴だという。童子の住処はここから西南へ半道ほどの千丈ヶ嶽で、丹波の高山であると記されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第8巻』は、黄地百合子・酒向伸行・田中久夫が滋賀・京都・兵庫の三府県を分担して執筆し、福田晃がまとめた伝説集である。丹波の湖を神々が切り開いた国造りの話、神同士の争い、英雄や長者の盛衰、蛇と人の話、魚・鳥・石・塚・祠堂の由来などを、各地の口承や記載資料から集める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、高木敏雄・柳田国男の対応する話名を付す。