栗駒山で女神と契った男
どんな伝承か
安永の頃、栗駒山麓に住む桝蔵は力も強く美男で、村の娘たちの思いを集めていたが素知らぬ顔でいた。ある日、栗駒山へ狩りに入り川で汗を流していると、背後から女の声がした。女は自分は女神だといい、たちまち空を暗くして山道を歩けなくした。手を引かれて連れて行かれたのは熱い岩窟のようなところで、桝蔵は女と契った。夜が明けると女は札をくれ、これからも欲しくなったら使いを出すといった。札を大黒柱に貼ると桝蔵の家は自然と金持ちになり、彼は百を越えても若者のようであったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承