大沼の女神が頼んだ鏑矢
どんな伝承か
西村山郡川土居の沼山には四十八の大小の沼があり、その奥に芦沼田、さらに十町ばかり先に大沼と呼ばれる沼がある。畔の祠は沼の主の竜神を祀ったものとも蚕の神ともいい、主は女神ともいわれる。秋、落葉が水面を埋めると主が現れて箒で掃き、その音も聞こえて、翌朝には水面がきれいになっているという。この沼の美しさが評判になると、他の沼の主が夜ごと奪いに来るようになった。女神は女人の姿で猟師の藤五郎を訪ね、鉄の鏑矢で射てほしいと頼む。丑の刻、丑寅の方から浪の音を高く響かせ、水けむりを上げて迫るものがあったと伝わる。
原典より
一一番油嘗赤児………………29二三番 即身仏………………………45三六番 女乞食………………61一二番 オトロシ・・・・・・30二四番 紅鼠......46三七番 壁になった赤児・・・62一三番常陸坊海尊 30二五番 竜…—— 東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承