杖が千本溜まった六十落とし
どんな伝承か
真庭郡新庄村の野土路川沿いに、千本横路と呼ばれる場所がある。六十落としともいい、昔は親が六十歳になると、ここへ連れてきて四丈も下の川床へ突き落としたという。年寄りが突いてきた杖は、そばに立つ地蔵堂へ形見として置かれ、その杖がやがて千本にもなった。千本横路という地名はそこから付いたのだと『新庄村史』は伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第10巻』は、全国の伝説を型ごとに分けて集めた叢書の一巻である。岡山・広島・山口の三県を伝承地とし、蘇民将来、吉備津彦と温羅、厚狭の寝太郎、化け猫、河童駒引き、夜泣き石、姥棄て山などの伝説を、聞き書きや市町村誌、民話集から採って収める。「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」の部に分けて番号順に並べ、各話には伝承地と本文のあとに〔類話〕と近世の地誌などを引く〔文献〕を添える。