人に話して飛び去った学塔城の黄金
どんな伝承か
米沢村に一人の老婆がいた。ある夜の夢に、学塔の城へ登ってウネの白南天の下を掘れば黄金がたくさん埋まっている、というお告げを受けた。喜んだ老婆はその夢を人に話してしまい、翌日、鎌を手に城へ登った。ウネには確かに白南天が生えている。さっそく下を掘ったが、掘っても掘っても黄金は出てこない。落胆して帰ったその夜、ふたたび夢に告げがあり、せっかくの吉夢を他人に話したので黄金は白い鳥になって飛び去ってしまった、と知らされたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。