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櫓に座した万寿姫と黒髪山の大蛇

所在地長崎県東彼杵郡川棚町
年代伝承(口承)
登場鎮西八郎為朝、行慈坊、松尾弾正吉通、小太郎、大蛇を射た武将、とどめを刺した盲僧、万寿姫の父、万寿姫の弟
出典日本伝説大系 第13巻

どんな伝承か

二条天皇の御代、肥前国有田の庄に大蛇が現れ、白川ノ池をねじろに田畑を荒らしたと伝えられる。領主の後藤高宗は鎮西八郎為朝らと三千余人で黒髪山を囲んだが討ちもらした。武雄・黒髪の両明神の告げに従い、池の中央へ櫓を組んで美女を置く策をとると、盲いた母を養う万寿姫が犠牲を申し出る。永万元年六月朔日、櫓に端座する姫を呑もうとした大蛇を、高宗が眉間に、為朝が右の目に射当てた。竜門の岩屋へ逃れた蛇は谷を転げ落ち、盲僧の行慈坊にとどめを刺されたという。姫は生きて母と再会し、いまは高瀬の里に万寿観音として祀られている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第13巻(山中耕作・宮地武彦(執筆・整理)/荒木博之(解説)・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第13巻――北九州(福岡・大分・佐賀・長崎)』は、福岡・大分を山中耕作、佐賀・長崎を宮地武彦が執筆・整理し、荒木博之が解説を担った伝説資料集の一巻である。姫島、うつぼ舟、百合若大臣、黒髪山の大蛇退治、平家谷、炭焼小五郎、河童、白米城など、北九州四県に伝わる伝説を題目ごとに収める。各題目は口承を重んじて選んだ例話を冒頭に据え、県別の類話を梗概にして伝承地と出典名を添え、近世以後の史料を文献として抜き出す編み方をとる。

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