柞原山の梢にかかった八条の白旗
どんな伝承か
天長七年の四月、比叡山延暦寺の僧金亀和尚は、あまねく衆生を救おうと願を立てて豊前の宇佐神社に千日の参籠をした。七月七日の明け方、神殿の奥から、われは八幡菩薩である、これより豊後の柞原山に垂迹するからすぐにその地へ向かえ、という声が響いたという。和尚が豊後へ下って賀来郷の柞原山にさしかかると、大きな樺の梢に八条の白旗がかかっていた。これこそ菩薩の霊験と見た和尚は国司大江宇久に請い、承和三年に柞原八幡宮を造営したと伝わる。
原典より
天長七年四月、江州彦根の人、比叡山延暦寺の僧金亀和尚が神威によってあまねく衆生を済度しようと、豊前国宇佐神社に詣で、一千日の願をたてて参籠し、経典を誦し勤行につとめておりますと、七月七日の明け方、神殿の奥から声があり、「…—— 日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。