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白羽の矢を猪に替えた岩井川の鬼八祭

所在地宮崎県西臼杵郡日之影町大字岩井川(中崎城)
年代伝承(口承)
登場甲斐宗摂、御毛入沼命、走建、岩井川中崎城主・娘の代わりに猪を供えさせた、鬼八を誅戮した神(条の表記)、鬼八の実名
出典日本伝説大系 第14巻

どんな伝承か

鬼八は走建とも呼ばれ、アララギの郷に構えて人々を苦しめた土地の夷族の頭であったという。討伐に向かった御毛入沼命が日之影まで来ると、鬼八は俄かに大雨を呼んで川を増水させ行く手を塞いだ。命が天を仰いで祈ると雨は上がり水も引いた。日の影の名はここから来たと伝わる。討たれた鬼八は霜宮として祀られ、その祭では十三歳以下の女子を鬼八塚の前に組んだ七尺の棚に供えた。供物に選ばれた娘はどこからか飛来する白羽の矢で決まり、長くは生きられなかったという。天正年間、矢が岩井川中崎城主甲斐宗摂の娘に当たると、宗摂は娘の代わりに猪を供えることにした。以来この地では猪狩りを行い、猪を供える祭が明治初年頃まで続いた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。

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