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美々津に残る神武天皇船出の言い伝え

所在地宮崎県日向市美々津町(美々津港)
年代伝承(口承)
登場神武天皇
出典日本伝説大系 第14巻

どんな伝承か

美々津には神武天皇東征の御船出にまつわる伝説がいくつも伝わる。舟師は美々津に少し休み、纜を解くにあたって天候と風位を知るため遠見村で紙鳶を揚げたといい、今も遠見村では陰暦八月に秋紙鳶を揚げる風習がある。居民が皇師をねぎらおうと団子を作ったが、出帆の期が迫って精製する暇がなく、わずかに粉末を突き交ぜて薦めた。それが突入団子で、陰暦八月朔日のことであったという。美々津港の船が逆潮に遭い、順潮を待って投錨する碇を突入の碇と呼ぶのもこれに因む。港外の黒島と八重島の間を過ぎた舟師が日向へ還らなかったので、この二島の間から出帆することを忌み、また陰暦八月朔日に纜を解くことも忌むという。

原典より

美々津の伝説 神武天皇東征の際御舟出に関し伝説二三あり。—— 日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。

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