米原に残る長者の足形石と焼米
どんな伝承か
米原長者の屋敷跡は、米原村の上に松山のある所だという。その脇には谷があるが、今はこれといった跡も残らない。ただ蔵床という山があり、西の畑からは焼けた米が出る。この辺りの山畑はどこも白い砂である。凉の殿、月見櫓、玉屋敷といった遺名も伝わる。また米原の南、一町半ほどの道端の右手に三尺ばかりの石があり、その面には長者の娘が七歳のときの足形だという窪みが、幅三寸、長さ五寸ほど残る。しかし子どもの足で石が窪むというのはいぶかしい話で、柱石や馬蹄石の類の自然の形を里人が付会したものであろう、この辺りには馬蹄石もあるという、と筆者は疑いを述べている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。