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古狸を噛み伏せた白犬と犬薬師様

所在地熊本県玉名市伊倉(犬薬師)
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典日本伝説大系 第14巻

どんな伝承か

伊倉の神は気が荒く、秋の祭礼に人身御供を供えなければ五穀を実らせないとされ、毎年若い娘が犠牲になっていた。ある年、通りかかった六部が祭礼の夜に神殿の下へ潜み、妖怪が肥前の某には知らせるなと三度つぶやくのを聞く。六部は肥前へ渡り、庄屋の飼う白犬を捜し当てた。翌年の祭礼にその犬を連れて来ると、白犬は激しい戦いの末に妖怪を噛み伏せた。正体は古狸であった。白犬も深手を負って死んだので、これを祀ったのが犬薬師様で、例祭は十月一日である。十月十四日に伊倉八幡宮で行われるねり嫁の行事も、この話を伝えるものだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。

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