黄金枕と盗人を養った城間仲の富
どんな伝承か
暴風で帆前船が割れ、何もかも浜に打ち寄せたので、城間仲の父も拾いに行った。沖から箱が浮いて来るのを自分の物だと言って引き寄せると、中には死んだ人が入っていた。言ってしまった以上は片付けねばならず、葬ろうとすると、その人は黄金枕をしていた。父は黄金をいただき、その人を庭に手厚く葬った。以来、七月七日には蚊帳を敷いてその宝を干し、家は金持ちになったという。後の代に、子だくさんの貧乏人が正月を越そうと天井に忍び込んだが、主人は膳をもう一つ用意させて呼び下ろし、事情を聞いて食事をさせ、米や肉を持たせて下男に家まで送らせた。貧乏人は末代まで金持ちであるようにと祈ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(山下欣一・遠藤庄治・福田晃(編集執筆)・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第15巻』は、山下欣一・遠藤庄治・福田晃が奄美・沖縄本島・沖縄先島の編集執筆を分担し、福田晃が全体をまとめた伝説集である。島々の口承伝説を、市町村の民話集や大学の口承文芸研究会の採集稿、近世の文献から集め、天地や人類の始まり、島建ての神、キジムナー、蛇婿、津波、御嶽や墓の由来などを収める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、類話は地域別に配列する。