宿を貸した集落に恵まれた水
どんな伝承か
宜野湾の大山に伝わる話。首里から来たらしいある旅人が、大晦日の晩に宇地泊の集落で一夜の宿を乞うたところ、隣の集落は豊かだからそちらへ行けと断られた。旅人は、宇地泊には水を出さないから他所へ水を飲みに通えと言い残して立ち去った。次に大謝名で宿を乞うと、貧しい老夫婦が快く迎え、食べ物がないと言って芋を少し出した。旅人は釜に湯を沸かさせ、それをかき混ぜると、鍋の中は米の飯でいっぱいになった。旅人は、この集落には水を豊かに出そうと言い残したので、大謝名では今も水が豊富なのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。