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旅人の乾魚を狙った坂の上の狐

所在地山梨県韮崎市坂の上
年代伝承
登場話者
出典韮崎市の民話伝説

どんな伝承か

駿河の国から乾魚を馬の背に積んだ旅人が、夕暮れ方に坂の上の坂を下りて来ると、坂の下で美しい女が泣いていた。旅銭もなく宿もないという身の上話に哀れを覚え、馬の背に乗せて暗くなってから韮崎に着いたが、宿に入ろうとすると女の姿はなく、馬の乾魚はことごとく喰い荒らされていた。数日後、同じ坂で狐が沼の川むくをかぶって美しい女に化けるのを見た旅人は、素知らぬ顔で近づき、同じ身の上話を聞いて女を馬に乗せ、今度は縄で脚を鞍にくくりつけた。韮崎の旅籠に着くと盗人狐めと散々に殴りつけ、道行く人々も加わってとうとう殺してしまった。代官所へ届け出た翌朝、朝日が死骸を照らすと、女の姿は徐々に変わって大狐になったという。

原典より

駿河の国から、乾魚を馬の背中に積んで夕暮れ方、坂の上の坂を下りて来たお旅人(オタビット)が、坂の下で一人の美しい女が泣いているのに合った。—— 韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年))

『韮崎市の民話伝説』は、韮崎市教育委員会が昭和四十二年に発行した民話・伝説集である。韮崎・円野・中田・穴山・藤井・神山・穂坂・清哲・旭・大草・竜岡の十一町で民俗資料調査員が集めた百六十八話を収め、武田信玄・勝頼や鎮西八郎為朝、弘法大師の話、山の神のたたりや化かされた話などに話者名や『裏見寒話』などの出典を添える。巻頭に昔話と伝説の解説を置き、本文を木・石・水・塚・坂峠・山・谷沢・屋敷跡城址・祠堂・その他の十部に分ける。

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