日清開戦の日に折れた大六天の神木
どんな伝承か
明治二十七年、日清戦争の幕が開いたころのこと。穂坂町三之蔵に祀られる大六天神の御神木が、風ひとつない日にすさまじい音を立てて折れたという。大六天神は戦をつかさどる神とされていたので、土地の人々はこれを、神みずから戦場へ向かわれたしるしだと受け止め、今もそう信じて語り継いでいる。
原典より
明治二十七年日清戦争が始まった時、風もないのに、大六天神さんの御神木が、大音響と共に折れた。—— 韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年))
『韮崎市の民話伝説』は、韮崎市教育委員会が昭和四十二年に発行した民話・伝説集である。韮崎・円野・中田・穴山・藤井・神山・穂坂・清哲・旭・大草・竜岡の十一町で民俗資料調査員が集めた百六十八話を収め、武田信玄・勝頼や鎮西八郎為朝、弘法大師の話、山の神のたたりや化かされた話などに話者名や『裏見寒話』などの出典を添える。巻頭に昔話と伝説の解説を置き、本文を木・石・水・塚・坂峠・山・谷沢・屋敷跡城址・祠堂・その他の十部に分ける。