将門の通い宿と伝わる阿蘇神社
どんな伝承か
羽生村の阿蘇神社に伝わる由来記によると、将門は棚沢に館を建てて妾を住まわせ、そこへしばしば通ったという。その道すがら宿としたのが、この阿蘇神社であったとされる。棚沢には将門の館跡と伝える将門の原があり、妾桔梗の前にちなむ桔梗塚も近年まで残っていた。巻末の資料には、将門の霊を慰めるために社を造ったとあり、樹齢千二百年という椎の古木が伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・(平将門伝説の研究書))
梶原正昭・矢代和夫『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』を、論考の節単位で全67事例として収録した研究書(地域伝説集ではない)。平安中期の平将門(承平天慶の乱)をめぐる伝説を、英雄の死と伝説の誕生(冥界・調伏・怨霊・首の怪異・七人の影武者・妙見信仰・石化)、落人たちの運命(将軍太郎良門・如蔵尼の堕地獄と救済・滝夜叉姫・桔梗塚の寵妃・後裔と将門遺跡)、将門伝説の展開(馬の文化・関東一円の分布圏・文芸化・首塚の祟りと再評価)として論じる。