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弟橘比売を悼む君不去の地名

所在地千葉県木更津市
年代日本武尊の時代
登場日本武尊、弟橘比売
出典日本伝説叢書 上総の巻

どんな伝承か

日本武尊が相模国から上総へ渡ろうとして走水の海を渡られた時、荒ぶる神が暴風を起こし波を高くして御船を沈めようとした。その時、尊の愛妃弟橘比売は、これこそ神の御心であろう、われ海に入って御命に代わろうと言うが早いか海に飛び入られた。たちまち波は凪ぎ、御船は上総に着くことができた。それから七日の後、弟橘比売命の御櫛がこの岸に寄ったので、それを取って御陵を作り籠められた。尊はここに着いてから后の上をひどく悲しまれ、久しく海原を望んで去りがたくしておられた。それによって君不去と名付け、この地を君津といったものが転じて木更津になったという。

原典より

日本武尊、相模国から、上総に往まむと欲して、走水の海を渡り給ふ時に、荒ぶる神があつて、暴風を起し、波を高くして、御船を沈めんとした。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年))

『日本伝説叢書 上総の巻』は、藤沢衛彦が大正六年に編んだ上総国の伝説集である。夷隅・長生・山武・市原・君津の五郡にわたり、地名の由来、社寺の縁起、城と武将の事跡、大蛇や狐つきの怪異、俚謡や民間の風俗を、口碑や『総国誌』などの地誌から集める。巻頭に著者の序と緒言を置き、上総国と郡の名義を説いたのち、郡ごとに町村の所在を添えた見出しで一話ずつ並べる。

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