麻苧を紡ぎ尽くせず果てた継娘の坂
どんな伝承か
十六と十七になる継娘の姉妹が、この山坂を越える間に十八結びの麻苧を紡げ、紡ぎ終えるまで家へ戻るなと言いつけられた。二人は泣く泣く出て行ったが、やがて紡ぎ疲れて力尽きる。妹が倒れ伏した場所を送坂、姉が息絶えた場所を姉坂と呼び、二つを合わせて十八坂と総称すると伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。