参詣人が花を立てて戻った坂
どんな伝承か
薬師様には何かにつけて参詣の人が多く、道いっぱいになってとても堂のそばまで行くことができなかったという。そこで途中の坂に花を立てて拝み、そこから戻ったので、その坂を花立て坂と呼ぶ伝説が残っている。また拝みヶ台という所は、人が居てそこまでしか来られなかった所で、そこで拝んで引き返したから拝みヶ台というのだと伝わる。坂と台の名の由来を並べて語る話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史)
『成田市史 民俗編――昔話・伝説』は、成田市が編んだ市史の民俗編のうち、口承文芸の節を収めたものである。昭和五十二年から五十四年にかけての聞き書きをもとに、話者の一覧表を掲げ、喰わず女房や猫の踊などの昔話二十六話、多古の殿様などの笑話二十二話、七不思議・巨人・塚・坂・主の話など成田の伝説十二項を載せる。昔話と笑話の題には『日本昔話集成』の型番号を付し、語り始めの句や語りの場の解説を添え、末尾に世間話の節の冒頭を収める。