石蓋の残る六十落の谷
どんな伝承か
伯耆の日野郡八郷村、いまの伯耆町にある六十落という場所である。六十を過ぎた者を谷へ落としたと伝えられる。そこには古い井戸のようなくぼみがあり、石の蓋が残され、まわりには老松が多い。それゆえ古い葬地ではないかとも言われる。人落しとも呼び、六十二歳になった者に限って捨てたのだという説も併せて語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。