疫病流行で耕作できなかったとき
どんな伝承か
長生郡庁南村の蔵持仁王谷に草取仁王がある。昔、この地に疫病が流行して、村民は耕作ができなかった。ところが何者かが、夜になると田の草を取るものがあり、それが仁王の所業と知って、人々はこれを崇めるようになったという。仏が農事を助けたという伝えは各地にあり、愛知県碧海郡矢作町の田植観音、新潟県三島郡来迎寺村浦村の田掻観音などは、いずれも翌朝、像が泥まみれになっていたと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。