子を取るお告げと流した人形
どんな伝承か
青森県西津軽郡深浦町での話。スイコ様が村の七つになる子供を取るというお告げがあった。そこで人形を作って着物を着せ、子供の身代わりにして川へ流したことがある。三十年ほど前のことであった。ところが、その人形がまた川原のイトガマを立てた所に引っかかってしまい、しばらくの間、気持ちが悪かったという。森山泰太郎『津軽の民俗』に載る。身代わりが流れきらずに戻ることは、誘いが断てぬしるしとして恐れられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。