裏庭の垣根で鳴いたがらっぱ
どんな伝承か
鹿児島県鹿児島市春日町の話。昭和九年頃、話者が小学四年生位のとき、冬の初めの頃に「昨日がらっぱの声を聞いたよ。裏の木戸の所でひょんひょん鳴いた」と友達が言い、自分も聞いたという友達が何人かいた。話者もある夜、裏庭の垣根の上に鳥のようなものが来て、ひょんひょんと鳴いたのを聞いたと思った。がらっぱが河童のことだったと思い当たったのは、ずっと後になって福岡に移ってからであったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。