三田光一が透視した東条病院の魂の分離
どんな伝承か
昭和二年十二月、超能力者の三田光一が鹿児島市に滞在した折、鹿児島地方裁判所長の吉原謙亮さんが、照国神社宮司の占部真一さんを通じて実験を申し入れた。所長が西千石町の裁判官官舎の奥座敷の掛軸を問うと、三田は山水画だと当て、間取りや子供の玩具、張り替え途中の二階の畳まで言い当てた。さらに三田は、魂を官舎へ飛ばす途中、裏手の二階建て洋館の一室で、寝台に横たわる五十代の男のそばにそっくりな男が立ち、泣く娘の頭をなでているのを見たと語った。一同がその洋館の東条病院に電話すると、揖宿郡から来た五十三歳の男性がたった今亡くなったと答えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年))
『日本の四次元』は、鈴江淳也が昭和四十八年に著した超常現象の取材記である。幽霊の出る家や競馬場、古武士の怨念、守護霊、心霊写真、新幹線の四次元地帯、心霊治療、物品引き寄せ、てのひら療法、比婆山の怪獣やツチノコ、死後も占う易者犬などを、当事者を訪ねて聞いた話として記す。「幽霊と怨念の世界」から「動植物の驚異」まで六部に分け、あとがきで大陸書房刊『日本の奇談』『現代の怪奇』に続く第三弾と述べ、問い合わせ先を挙げる。