南都雄二の枕元に座る元芸妓M子の霊
どんな伝承か
「男前の雄さん」の愛称で親しまれた漫才師の南都雄二は、糖尿病を患ってから病状がなかなか快復せず、やせ細ったまま肝硬変も併発し、四十八歳の若さで他界した。著者は自らの透視によると、彼には過去に愛欲の因縁のある女性の霊がとりついていたのが原因だと考えている。夫人の戸田郁子さんが病床の南都のもとを去ったのも、その女の霊の作用によるものだという。南都自身が半生記に綴った、京都先斗町の芸妓M子との恋愛の記述を読み、著者は自分が水晶球に見ていた美しい和服姿の霊が、生前愛人関係にあったM子の霊であったと確信したと記している。
原典より
* 小倉競馬場の幽霊* 現代に祟る古武士の怨念* 古墳に眠る死者の怒り* 呪われた土地と屋敷* 守護霊に守られた人々* 四次元の世界に住む女* 「死神」を見た人たち—— 日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年))
『日本の四次元』は、鈴江淳也が昭和四十八年に著した超常現象の取材記である。幽霊の出る家や競馬場、古武士の怨念、守護霊、心霊写真、新幹線の四次元地帯、心霊治療、物品引き寄せ、てのひら療法、比婆山の怪獣やツチノコ、死後も占う易者犬などを、当事者を訪ねて聞いた話として記す。「幽霊と怨念の世界」から「動植物の驚異」まで六部に分け、あとがきで大陸書房刊『日本の奇談』『現代の怪奇』に続く第三弾と述べ、問い合わせ先を挙げる。