歓楽街に変わった千日墓所の無縁仏
どんな伝承か
大阪市中央区の千日前一帯は、江戸時代初期に整備された千日墓所という墓地だった。徳川幕府による大坂夏の陣後の市街改造で、粟座・津村などの墓地が集められたのが始まりとされる。行き倒れや若い男女の心中、赤子の捨て子など、当時の社会で生き抜けなかった人々の最期の地として選ばれ、幕府にキリスト教信仰を弾圧された人々への監視地や刑場としても使われた。一八七一年(明治四年)に刑場が廃止された後は民間に払い下げられ、陰惨な歴史を覆い隠すように、今日の大阪有数の歓楽街・千日前へと発展していった。
原典より
南区にある千日墓所は、十数年前に千日ビルの火災があって多くの人々が犠牲になった、あの一帯である。—— 心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。