道祖神の穴でヤジリを打つむじな
どんな伝承か
新潟県佐渡郡(現・佐渡市)小木町に伝わる話。小木町から元小木町へ通じる旧道の途中に道祖神があり、その社の後ろの穴にむじなが棲んでいるといわれる。小木付近では道祖神はむじなの神様とされ、夜になると山のあたりから鎌を打つような「カチカチ」という音が聞こえ、夜道は危険とされた。時折、木に突き刺さった鎌が見つかり、それを「タノモシ」に持っていけば福があたると珍重されたという。青柳秀夫「佐渡のむちな」(『旅と伝説』昭和五年一月号)に記される。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1995年(平成7年))
『現代民話考 11 狸・むじな』は、松谷みよ子が一九九五年(平成七年)に編んだ現代民話の資料集である。明治から現代までに各地で語られた狸・むじなの話を、聞き書き、読者の回答、郷土誌や民話集、新聞記事から集める。狸火、腹つづみ、音まね、いたずら、化かし、たたり、人助け、戦争にいった狸、今の暮しなど十二の部に分け、話例ごとに本文と類話の「分布」を添え、巻頭に序文と前文、巻末にあとがきを置く。