次郎長の墓の寺で写った野球帽の男の子
どんな伝承か
昭和五十一年六月、回答者は専門学校の仲間三十人ほどと静岡へバス旅行に出かけ、清水次郎長の墓があるという寺を見学して記念写真を撮った。石段に背の低い者から順に並び、最後列には身長百八十センチの人がいた。後日現像してみると、その長身の人の肩のあたりに、野球帽をかぶった小学生くらいの男の子の顔がはっきりと写っていた。撮影のとき、そんな男の子を見た者は誰もおらず、皆が不思議がったという。
原典より
雑誌で東京ミステリーゾーンの特集をしたことがあったんです。—— 現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))
『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。