弁天様の前の写真に写った虹
どんな伝承か
東京都日の出町にある古い農家の言い伝え。三方を山に囲まれた屋敷は、南東の門の位置を変えると不幸が起こるとされ、南西には弁天様が祀られている。毎月一日と十五日に近所の人が集まって祭りをするといい、約十年前にはその弁天様の前で記念撮影をしたところ、虹の出ていない日にもかかわらず写真に虹が写り込んだという。弁天様の前にある大きなシュロの木は傾いているが、動かすと祟りがあると信じられ、誰も手を付けられずにいる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))
『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。