牛と馬で決めた論神さんの村境
どんな伝承か
湯船と上野の境にある論神さんは、昔、両村の境争いに決着をつけた所と伝えられる。話し合いの末、ある朝の一番鶏を合図に上野は馬、湯船は牛で出かけ、出会った所を境にすると決めた。湯船は遠いので皆でネリ坂を牛を押し上げるように急いだが、上野は馬だからと安心してゆっくり出かけたので、今の地点で出会ったという。その地点には湯船・菅沼・南藤曲の三か村の共有地が帯のように設けられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
小山町史 第9巻 (民俗編)(小山町史)
『小山町史 第9巻(民俗編)』は、静岡県駿東郡小山町の町史の民俗編から、口頭伝承の章の伝説の節を抜き出したものである。石子詰にされた忍びの若者・用沢小僧の伝えを出典ごとに並べ、むらの名の由来、金太郎ゆかりの地と石、仇討如来や鬼鹿毛馬頭観音、村境の決め方、竹之下合戦にまつわる伝えなどを収める。富士山麓と足柄山のあいだの町に残る、地名と社寺・石に結びついた言い伝えが中心である。