石を借りてこするイボ神様の道陸神
どんな伝承か
四方道陸神というが、上勝田には北・西・南の村境に道陸神が祀られている。西のものには何も伝えられておらず、南のものはなぜかフタ道陸神と呼ばれているが、その名の起こりは分からない。北のものはイボ神様と呼ばれ、そこにある石を借りて来てこするとイボが治り、アカギレやヒビなども治るという。治ったら、お礼として同じような石を一つ付けて返すのである。昭和六十年の秋には、風邪をひいた九十何歳かの年寄りがイボ神様の石を枕の下に敷いて寝ていたといい、これは風邪の神でもあるのだろうかと記されている。
原典より
北のものは「イボ神様」と呼ばれ、そこにある石をかりて来てこするとイボがなおるし、アカギレやヒビ等もなおる。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。