佐倉の連隊
どんな伝承か
千葉県佐倉の連隊では、昭和二十年八月十五日に流れた玉音放送の内容を兵士たちが正確に聞き取ることができず、「天皇陛下はもっと頑張れとおっしゃったのだろう」と勝手に解釈する者があった。日本が負けたとはとても思えないまま、町中を大声で話し合いながら行き来する兵士たちの姿が見られたという。回答者の松田いせ路氏(東京都在住)が伝える、終戦当日ならではの情報不足と混乱ぶりを物語る証言である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 軍隊(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 軍隊』を小話単位で全712話収録。徴兵・新兵・上官・戦地・戦争の残虐・敗戦・収容所・軍隊の怪談など、軍隊と戦争にまつわる兵士たちの現代民話を全国(一部は戦地・海外)から採集し話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明189話・市区町村判明76話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。