菜っ葉で見つかった義仲の隠れ岩屋
どんな伝承か
鬼無里の山中、裾花川の上流にあたる清水川の右岸に、木曽義仲が身を潜めたという岩穴がある。弘化四年(一八四七年)の善光寺地震で大きく崩れて土砂が流れ込み、元の姿は失われたが、かつては数百人が入れるほど広かったという。裾花川の小さな橋を渡ると座敷のような岩場があり、そこに隠れていたと伝わる。古在家の者が食べ物を運んでいたが、やがて菜っ葉などが川を流れてきたことから、隠れ場所を突き止められてしまったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第4巻 3 (北信地方 ことばと伝承)(長野県史)
『長野県史 民俗編 第4巻(三)北信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち北信地方の伝説の章を抜き出したものである。植物・石・水・塚・坂と峠・山・沢と道・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌の順に、条ごとに採集地を添えて短い伝えを並べる。戸隠の鬼女紅葉、黒姫と大沼池の大蛇、久米路橋の人柱、秋山郷の平家伝説など、善光寺平から奥信濃にかけての土地に結びついた話が多い。