妻の願掛けで起きた鷹狩山の嵐
どんな伝承か
切久保のある家が家を建てる際、鷹狩山の藩の直轄林から木を盗み伐った。これが松本の藩主の耳に入り、事実なら首を斬らねばならないとして役人が検分に来ることになった。それを知った妻はひどく案じ、一生髪に油をつけないと誓って夫の命乞いを神に祈った。いよいよ役人が山へ入ろうとすると大嵐になって入山できず、そのまま引き揚げたので、夫は命拾いしたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
八坂村誌 民俗編・民俗編資料
『八坂村誌 民俗編・民俗編資料』の口頭伝承の節から、伝説と昔話を抜き出したものである。長野県大町市八坂(旧北安曇郡八坂村)の大姥山と鷹狩山の山姥・金時の伝え、池の主と大蛇、城跡と長者屋敷、狐・狸・むじな・山犬・天狗・河童の話、社寺の由来、雨乞いの伝えなどを、集落ごとの聞き書きで収める。犀川の谷あいの山村に残る、山と獣と水にまつわる話が中心である。