妹の形見として伸び続ける黒髪
どんな伝承か
空知管内の栗沢町にある万念寺には、大正時代から三歳の幼女の形見の人形が納められている。大正七年、十八歳の鈴木永吉が札幌の大正博覧会を見物した帰りにこの人形を買い、妹の菊子への土産にした。菊子は大変喜んだが、年が明けて間もなく軽い熱を出してあっけなく世を去る。仏壇に祀るうち、おかっぱだった髪が肩に触れるほど伸びていることに永吉は気づいた。樺太へ移る際に遺骨とともに寺へ預け、終戦後に戻って見ると髪は肩を越していた。住職は霊魂不滅の現れというほかないと語った。
原典より
空知管内栗沢町万念にある万念寺には、大正時代から、三歳の幼女の死出の形見として残された人形がある。—— 心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。