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雨漏りに追われて帰った生霊

所在地福島県双葉郡川内村
年代不明
登場草野心平、岩崎敏夫、危篤の檀家、住職の親友(詩人)、報告者
出典日本怪談集 幽霊篇

どんな伝承か

詩人草野心平の親友に、福島県双葉郡川内村の寺の住職がいる。その住職から聞いた話である。檀家のひとりが危篤に陥ったとき、死の床で、お寺の本堂まで行ったが雨漏りがひどくていられず、坊様も留守だったので仕方なく黙って帰って来てしまった、と語った。臨終の幻想だろうと家族は思って聞いていた。葬式の後でこの話を聞いた住職は、思い合わせるとまったくその通りで、草葺屋根の修繕の最中に俄の大雨が降り、留守中の寺は大変な雨漏りで困ったことがあったと語った。病人のただの幻想ではなかったのだと、みんなで話し合った。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・1969年(昭和44年))

『日本怪談集 幽霊篇』は、今野圓輔が昭和四十四年に編んだ幽霊体験談の集成である。新聞・雑誌・単行本や民俗の報告、編者自身の採集から、影や物音、人魂、生霊、死の知らせ、皿屋敷、戦死者の霊、船幽霊、タクシーに乗る幽霊など、日本各地の人びとが見聞きした怪異を、作家の創作を除き原文を尊重して再録する。十章に分けて各章の頭に編者の解説と注を置き、巻末に産女や子育て幽霊を論じた「幽霊外伝」と木原浩勝の解説を付す。

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