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膳を貸してくれた石垣村の塚

所在地福岡県うきは市石垣(膳貸し塚)
年代不明(伝承)
登場村人
出典炉辺叢書 筑紫野民譚集

どんな伝承か

筑後浮羽郡石垣村は塚が多いことで知られた村で、その中に一つ不思議な塚があった。来客をもてなす膳が入用なとき、膳貸し塚の前に行って跪き、借用を願うのである。それから帰宅して料理の準備を整え、再び塚の前へ行ってみると、願った通りの膳がちゃんと揃えてあった。客が済むと立派に洗って元の通りに返すので、遠近の人々は大いにその恩恵に浴したものだと言い伝えられる。

原典より

それから帰宅して料理萬端の準備をこしらへ又塚の前に行つて見るこ願つた通りの膳がちやんこ揃へてあつた。—— 炉辺叢書 筑紫野民譚集(及川儀右衛門・1923年(大正12年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

炉辺叢書 筑紫野民譚集(及川儀右衛門・1923年(大正12年))

『炉辺叢書 筑紫野民譚集』は、及川儀右衛門が筑紫野で暮らした二年ほどの間に、土地の故老や下宿の老婆から聞いた話、教え子が書き送ってきた物語を文献とも照らしてまとめた民譚集である。筑後を中心に筑前・肥前・肥後・豊前・豊後の河童、怪火、長者の話、神事と歌舞、山と水の伝奇、狐狸や幽霊の怪異を六篇に分けて収め、多くの話に古記録を引いた〔註〕を添える。序の日付は大正十二年六月である。

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