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捨てても網に戻る水死体

所在地香川県観音寺市(円上島)
年代現代
登場堀万知
出典現代民話考 ― 偽汽車

どんな伝承か

尾池さんが若いころ年寄りから聞いた話である。海で死体が網にかかったときは、船乗りの気質として必ず陸へ連れ帰り、身元が知れれば家族に渡し、知れなければ寺へ運んで供養したものだという。あるうたせ船が夜更けに円上島という小島のそばで網を上げると、死体が入っていた。面倒に思った船の者はそれを海へ捨て、三十分ほど船を走らせてから、また網を入れて引き上げた。すると先ほどの死体がまた網の中にあったので、一同は驚き、今度は連れ帰って供養したという。

原典より

大正の頃、積丹半島突端の漁村での話。—— 現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))

『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。

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