霧の別荘地に飛び出す虫取り網の少年
どんな伝承か
長野県軽井沢町の南軽井沢にある別荘地の道路では、朝夕に霧が出ると、白樺林の中から虫取り網を持った少年が道に飛び出してくるという。驚いたドライバーが車を降りても、そこには誰もいない。こうしたことがしばしば起きているとされる。十年ほど前、別荘地の子どもが虫を取りに林へ入ったまま迷子になって戻らなかったことがあり、その子がいまも亡霊となってドライバーを驚かせるのだといわれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))
『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。