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本堂で経をあげた戦死の兄

所在地北海道富良野市
年代現代
登場菅原美千代、話者
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話
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どんな伝承か

語り手の母の実家は富良野の寺であった。母の兄は出征していたが、ある日突然、青白い顔で帰ってくると、黙って本堂へ行き経をあげはじめた。母は驚いて自分の母を呼びに行き、二人でじっと見ていたが、そのうち兄の姿はすうっと消えてしまった。後で分かったところでは、その日、兄はサイパン島で玉砕していた。サイパン島が陥ちたのは一九四四年七月で、そのときの話だという。語り手は長く信じられなかったが、今は本当だったのだと思うと語っている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)

松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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