グラスゴウ会議前の英文添削
どんな伝承か
一九六九年、日本心霊科学協会の田中千代松と吉田寛は、グラスゴウで開かれる国際スピリチュアリスト連盟の会議に日本代表として出席することになった。戦前の国際会議に出たのは浅野和三郎と福来友吉だけで、両先達に応えようと田中は念写実験についての英文の小論を用意していた。三月九日、スイスの心霊研究機関で働くミス・マーベル・ヒュームが協会を訪ねてくる。大雪で流れた面会をやり直し、彼女が香港へ発つ当日、一行は銀座へ出てすき焼きを振る舞った。その足で田中の家に寄って英文原稿を取り、羽田までの車中と空港で、彼女は冠詞や前置詞を直してくれたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊研究者の旅(田中千代松・1970年(昭和45年))
『心霊研究者の旅』は、田中千代松が一九七〇年十一月付のはしがきを付してまとめた、一九六九年の夏、吉田氏とともに国際スピリチュアリスト連盟(ISF)のグラスゴウ会議に出席した旅をつづった紀行である。会議の議事や家庭交霊会の見聞に加え、ハワイ、アメリカ、欧州、カイロを回り、心霊研究ゆかりの施設や図書館を訪ねた記録を収める。会議の報告、往路の「ゆき」、復路の「かえり」の三部に、ISF幹事との面会記を附録として添える。