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戦死の日に夫の凱旋を見た妻の夢

所在地東京都新宿区諏訪町
年代明治〜昭和
登場寺島徳蔵、初美、戦死した上等兵、夢を見た妻
出典日本怪談実話

どんな伝承か

昭和十二年十月十二日、趙州城の攻略で津田部隊の上等兵寺島徳蔵が戦死した。寺島は東京市淀橋区諏訪町の八百屋で、近所でも評判の律義者、現役当時は銃剣術の名手だった。留守を守る妻初美は妊娠五ヶ月の身重で、長男を抱え家業を営んでいた。二十四日、東京朝日の記者が同家を訪ねると、初美は『一週間ほど前に無事だと便りがあった。今日も子供に添乳しながらうとうとしていると、夫が無事に凱旋してくる夢を見た』と語り、顔を伏せた。夫の戦死はまだ知らされていなかった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫・1938年(昭和13年))

『日本怪談実話』は、田中貢太郎が昭和十三年に著した実話怪談集を河出文庫に収めたものである。明治以降に著者が聞き集めた怪異を報告調の短文で綴り、戦地の霊験や戦死者の知らせ、狐狸・天狗・海坊主、トンネルや自動車に現れる女、幽霊写真、狐狗狸などを扱う。元本は改造社刊の『新怪談集(実話篇)』で、冕言に始まって二百を超える小話を並べ、巻末に川奈まり子の解説を付す。

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