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異形の正体は大木魚を運ぶ小僧

所在地愛知県碧南市
年代明治〜昭和
登場山崎珉平、近藤坦章、体験者、洋々医館の主
出典日本怪談実話

どんな伝承か

明治の初め、近藤坦章が愛知県の鷲塚村で洋々医館という医学塾を開いており、山崎珉平もその塾生だった。ある夜、珉平は大浜の近くにある寺の顔見知りの和尚を訪ね、西洋と東洋の文明はどちらが優れているかを夜更けまで論じ合った。帰り道、寺を出た竹藪の中で、背が低く頭ばかりが大きく顔は掌ほどしかない異形の物が、目を光らせながら近づいてきた。怪異を信じない珉平も震え上がって寺へ逃げ戻り、それ見たことかと和尚に笑われた。そこへとことこと足音がしてその怪物が入ってきた。翌日の法要のために近くの寺から大木魚を借り、頭に載せて帰ってきた小僧だったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫・1938年(昭和13年))

『日本怪談実話』は、田中貢太郎が昭和十三年に著した実話怪談集を河出文庫に収めたものである。明治以降に著者が聞き集めた怪異を報告調の短文で綴り、戦地の霊験や戦死者の知らせ、狐狸・天狗・海坊主、トンネルや自動車に現れる女、幽霊写真、狐狗狸などを扱う。元本は改造社刊の『新怪談集(実話篇)』で、冕言に始まって二百を超える小話を並べ、巻末に川奈まり子の解説を付す。

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