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墓を暴き遺骸を食う疱瘡婆

所在地宮城県宮城郡七ヶ浜町大須
年代近世〜近代
登場不明
出典宮城県史 民俗編

どんな伝承か

文化年間の初めころ、宮城郡七ヶ浜村の大須に疱瘡がひどく流行し、毎日のように死者が墓地へ運ばれて埋葬された。ところが何者かの仕業か墓所が暴かれ、亡骸が攫われたり食い荒らされたりする怪事が続いた。村人は死者を地中深く埋め、石で囲み大石を載せて祈禱までしたが、一夜のうちに卒塔婆も石垣も散らされ、遺骸は消えて衣類や毛髪だけが残された。雨上がりの朝には大人の腕ほどの長さの足跡が残っていた。名主が三人の子を一度に失い、猟師に見張らせたところ、闇にうごめくものは柴を薙ぎ倒して逃げ去った。数年後、老女が丘の上の大石に腰かける赤ら顔で白髪の老婆に似た獣を見たと打ち明け、疱瘡婆と噂された。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

宮城県史 民俗編(茂木徳郎(「妖怪 幽霊」の章)・宮城県史シリーズ)

『宮城県史 民俗編』は宮城県の県史の民俗編で、ここに収めるのは茂木徳郎が執筆した章「妖怪 幽霊」である。山・道・木・水・海・雪・家など出現の場所による分類に沿って妖怪変化を論じ、幽霊とヒトダマ・死霊・生霊の観念を考えたうえで、県内の妖怪・幽霊・動物変化の伝承を郡・町村名を添えて集める。序説・本論・事例篇・参考の順に並び、序説では昭和二十四年の迷信調査と昭和三十年のNHK仙台中央放送局の調査にも触れる。

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