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金比羅の石船に棲む大蟹を捕らえた男

所在地香川県綾歌郡宇多津町(石船)
年代大正13年夏
登場谷やん、大蟹を捕らえた船乗り
出典日本怪談実話

どんな伝承か

香川県綾歌郡宇多津町の西海岸に、長さ一間半ばかりの船の形をした岩がある。金比羅様が讃岐へ渡って来たときに乗って来た石船だと言い伝えられ、その底の穴に雌雄二匹の大蟹が棲んでいた。大蟹は年に一、二度、干潮のときに姿を見せ、町の人は金比羅様のお使いだと言って誰も悪戯をしなかった。ところが大正十三年の夏、大蟹が現れたとき、船乗りの谷やんが、迷信だと嘲って干潟へ下りた。人々が止めるのも聞かず、逃げ遅れた雌蟹を縄で縛って得々と家へ持ち帰り、これを食おうとしたのである。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫・1938年(昭和13年))

『日本怪談実話』は、田中貢太郎が昭和十三年に著した実話怪談集を河出文庫に収めたものである。明治以降に著者が聞き集めた怪異を報告調の短文で綴り、戦地の霊験や戦死者の知らせ、狐狸・天狗・海坊主、トンネルや自動車に現れる女、幽霊写真、狐狗狸などを扱う。元本は改造社刊の『新怪談集(実話篇)』で、冕言に始まって二百を超える小話を並べ、巻末に川奈まり子の解説を付す。

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金比羅蟹使い迷信祟り大蟹

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