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拍手を打つ男に落ちた拝殿の鈴

所在地高知県吾川郡いの町(杉本神社)
年代不明
登場伊予宇和島に息子を持つ男、三宮、神官、手当てをした医師
出典日本怪談実話

どんな伝承か

北島好孝が杉本神社についてもう一つ語った話である。同じ町の人で、息子が伊予の宇和島へ行っている者があった。その男がある日、杉本神社へ参詣し、拝殿へあがって拍手を打っていると、上に釣るしてあった大きな鈴の緒が断れて頭の上へ落ちてきた。傍にいた神官が見つけて駆け寄ると、男は頭に負傷して気絶していた。近くの三宮という医師の許へ担ぎ込んで手当てをしている最中、男の家から電報を持った者が追いかけてきた。その朝、宇和島にいた息子が病気で死んだという知らせで、子の死んだ親は参詣してはならないと止めに来たのであった。神官は、あの鈴が断れるはずはない、やはり忌服のある者が参詣したからだと言った。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫・1938年(昭和13年))

『日本怪談実話』は、田中貢太郎が昭和十三年に著した実話怪談集を河出文庫に収めたものである。明治以降に著者が聞き集めた怪異を報告調の短文で綴り、戦地の霊験や戦死者の知らせ、狐狸・天狗・海坊主、トンネルや自動車に現れる女、幽霊写真、狐狗狸などを扱う。元本は改造社刊の『新怪談集(実話篇)』で、冕言に始まって二百を超える小話を並べ、巻末に川奈まり子の解説を付す。

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