泰澄が霊感を得た熱田の秋葉山円通寺
どんな伝承か
尾張熱田の秋葉山円通寺は熱田神宮の近くにあり、泰澄や空海にちなむ言い伝えを持つ。そもそも泰澄がこの地で秋葉大権現の霊感を受けたのが始まりだといい、室町時代の初めに浜松普済寺の誓海義本が建て直したと伝えられ、羽休三尺坊の伝説も残る。名古屋で秋葉参りといえばたいていこの円通寺を指し、慶応の御札降りでも熱田羽休宮・熱田秋葉などと書かれた円通寺の札が降っている。今も円通寺は秋葉三尺坊大権現の札を配り、十二月十五、十六日に火祭を行っている。
原典より
この三尺坊の神輿は鈴鹿山脈の手前で京都所司代によって阻止された。—— ええじゃないか始まる(田村貞雄・1986年(昭和61年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか始まる(田村貞雄・1986年(昭和61年))
『ええじゃないか始まる』は、田村貞雄が一九八六年に著した幕末の民衆運動「ええじゃないか」の研究書である。慶応三年に三河から遠江・駿河へ広がった御札降りの発端を、牟呂村の「二夜三日正月」、御鍬百年祭、吉田宿の助郷騒動、秋葉信仰との関わりから、村方の文書や日記、市町村史の史料をもとに追う。はしがきに続く八章で発端から波及、仕掛人をめぐる諸説、祭の後の「代替わり」までを論じ、主な史料はその原文を別組で示す。